「Just Shapes and Beats」とは
プレイ中に流れるBGMに合わせて弾幕が飛んでくるという、シンプルながら誰も思いつかないであろう大胆なアイデアで作られたゲームです。
開発元はカナダを拠点とするインディーチーム「Berzerk Studio」。作中に流れるBGMはゲームスタジオが作ったわけではなく、有名どころの作曲家が作曲したEDM系やチップチューン系電子音楽を採用しています。
この手のゲームでは珍しいストーリーモードがメインモードとなっており、1音楽=1ステージというくくりになっています。EDM等の楽曲にほぼ無関心な筆者もノリノリでプレイできてしまい、個人的にかなり気に入ってしまったのでゲーム内容紹介とレビューをしていきます。
リズムにノりながら弾幕をよけるだけ
このゲームのやるべきことはリズムに乗って、飛んできたり突如出現したりする”ピンクの弾幕”をよけるだけ。“ピンクの弾幕”は音楽に合わせて、棒状や円状、さらには画面を覆いつくすものなど様々な形で出現します。
それに対してプレイヤーはシューティングゲームのように反撃することができず、できることはただ避け続けることだけ。操作方法はとっても簡単で、WASD(Lスティック)で移動とSpace(Bボタン)でダッシュの2つの操作ができれば遊べちゃいます。
“ダッシュ”は弾幕をよけやすくなるようプレイヤーへ用意された能力です。このゲームのダッシュ動作はただ速くなるだけではなく、無敵時間が付与されます。無敵になり一定の距離をワープするように使うことが可能です。
しかし使用後には硬直してしまうため、使用回数制限はありませんがしっかりと使うべきタイミングを見極めて使いましょう。
プレイヤーは4回ダメージを受けると負け、3回破壊されてしまうとゲームオーバーとなります。4回ダメージを受けてしまわないよう気を付けながら、曲の終わりまで到達すればクリアとなります。
収録楽曲は54曲(追加コンテンツを除く)、1曲=1ステージとなっており、曲のサビに差し掛かると弾幕も激しくなるといった、それぞれのステージに緩急があって中毒性の高い内容となっています。
キャラクターに癒されるストーリー
ストーリーモードに登場するキャラクターたちはどれもかわいい見た目をしていて、とても癒されました。ほかのインディーゲーと比べてもキャラクターや弾幕のデザインセンスが飛びぬけており、もはや芸術ともいえます。
ストーリーは子供向けアニメ並みに単純で、この世界のキャラクターたちは独特の言語を使うので「英語がわからない」という方も気軽に遊べるかと思います。
またワールドマップでの移動にもアクション要素があり、かなりこだわった作りになっています。
気軽に遊べる新設設計
弾幕ゲーといえば基本的に鬼畜仕様ですが、本作では弾幕が出現する前に予測線が表示されることがほとんど。全体的な難易度はそこまで高くないように感じました。
ボス戦以外は定期的にチェックポイントが配置されており、ゲームオーバーにならない限り体力が0になった場合でもチェックポイントから開始されます。
しかし4回破壊されてしまいゲームオーバーとなった場合、たとえチェックポイントを通過していたとしてもステージの初めから開始となってしまいます。またボス戦にはチェックポイントがないため、毎回初めからとなります。
さらにボス戦はほかの一般ステージとは一味違く、初見殺しや見たこともない攻撃を放ってくることもあるので難易度は高めで、初見クリアはかなり難しいです。
ただ各ステージ毎回パターンは変わらないので、繰り返しプレイして覚えてしまうのがこのゲームのコツです。
また本作は演出のため激しい点滅や画面の揺れが多用されるため、光に過敏な方は休憩を適度に入れながらプレイしましょう。
点滅にはそこそこ強い筆者さえ点滅によるチカチカにより少量のダメージを受けたので、設定の「光過敏性モード」を利用するなど工夫してください。
ただゲーム演出はかなり下がるのでお気を付けを。
ちょっとボリューム不足?
ストーリーモードのみでは2時間程度しか遊べないため、正直値段に対して圧倒的ボリューム不足です。
ボリューム不足解消のため、ストーリーで遊べる楽曲以外にもたくさんの曲が用意されています。実績達成や、ダウンロードコンテンツなどで曲を増やせば総楽曲数はストーリーで遊べる曲の倍の数になります。
またストーリーモードのほかに以下の3つのモードが用意されています。
チャレンジ
ステージ2つとボス戦の3セットを繰り返しクリアしていくモード。
通常ステージではランダムに曲が3つ選ばれるが、その中から1つ選曲することができる。
プレイリスト
今までに遊んだことのある曲の実績などを一覧で見ることができる。さらに好みの曲をプレイしたり、プレイリストを作成することもできる。
ただしストーリーや実績で解除した楽曲のみ遊ぶことができるので注意。
パーティー
楽曲を聞くことに特化したモードで、何度被弾してもゲームオーバーにはならず、音楽もノンストップで流れ続ける。こちらも同様解除済みの曲しか聞くことはできない。
またボス戦ではステージ上でもストーリーが進行するので、「チャレンジモード」ではネタバレに注意。
ストーリーを含むそれぞれのモードはオンラインやマルチプレイで遊ぶことが可能なので、まずはストーリーをひと通り遊んでみることをお勧めします。
総評とまとめ
総合評価:
操作性・システム:
音楽・効果音:
グラフィック・デザイン:
ストーリー・ゲームプレイ:
ノリノリ度:
>良かったところ
- はずれのBGMなんてない!! すべての音楽でノれる
- デザインや弾幕がもはや芸術、演出もいちいちカッコいい
- マルチプレイやオンラインプレイが可能
>悪かったところ
- ストーリーだけだとボリューム不足
- 演出の点滅が激しい(光に過敏な方は気を付けて)
個人的にかなりお気に入りのゲームなので、今回レビュー記事として書き残しました。ただ単調なゲームではなく、演出で聴覚的にも視覚的にも楽しませてくれる神ゲーですのでぜひプレイすることをおすすめします。
またストーリーが2時間程度で終わる点や、1曲1曲も2,3分と短いのでサクッと遊びたいときに遊んでみてはどうでしょうか。
また作中で使われる楽曲のほとんどは、オリジナル曲ではないためBGMをまとめたCD等は発売されていません。
Spotifyでは公式が楽曲をまとめてくれているので、もし聞きたいのであればそちらを利用しましょう。