各国で規制されるルートボックス(ガチャ)
ソーシャルゲームなどが特に発展している日本では、課金ガチャがゲームの重要なコンテンツとなることも少なくありません。
しかし世界各国では課金ガチャ、いわゆるルートボックスの見直しをする動きが増えてきています。特にプレイヤー自身の強化に関わるルートボックスは炎上騒動が起きるなど、なかなか受け入れられていないようです。
過去にはガチャによる炎上も
Star Wars Battlefront II
Star Wars Battlefront II(以下、SWBF2)は発売直後、歴史的な炎上を起こしてしまった作品として有名です。
本作はざっくり言うと、スターウォーズシリーズに登場するキャラクター達を使って大人数でバトルをするという内容のゲームなのですが、主に課金システムが原因で炎上してしまいました。
本作のガチャでは、使用するキャラクターの能力を上げるカードが排出され、完全なPay to Winの要素が含まれていました。
また炎上に関する運営の見解に対する低評価が63万を超え、ギネス記録となるなど大きな騒動となりました。
これを機に、主に欧米を中心にルートボックスに対する批判的な目が強くなっていきました。
各国のルートボックスへの規制
中国
- すべてのガチャの確立表記の義務付け
- 8歳未満のユーザーへのルートボックスの販売を禁止
- 8歳以上18歳未満のユーザーにおいても1か月に支出できる金額を制限
- 累計課金額に応じて報酬がもらえる「VIPシステム」の推奨
ベルギー・オランダ
- ルートボックスをギャンブルに認定
- 「CS:GO」「Overwatch」「FIFA 18」に対しルートボックスの削除を命じた
イギリス
- ルートボックスをギャンブルに認定
その他の国(主にヨーロッパ諸国)ではルートボックスに対して問題視する声が上がるも、法律での規制には至っていないことが多いようです。
日本での課金ガチャ規制
「コンプリートガチャ」を禁止
コンプリートガチャとは、課金ガチャによって特定のアイテムをすべて集めると、その特典であるアイテムを入手できるシステムのことであり、2012年5月に禁止となっています。
以下引用 ”「コンプガチャ」は、一般的には、「ガチャ」によって、例えば、特定の数種類のアイテム等を 全部揃える(「コンプリート」する、又は「コンプ」する)と、オンラインゲーム上で 使用することができる別のアイテム等を新たに入手できるという仕組みです。 「ガチャ」でどのアイテム等を入手できるかは偶然に支配されてい ますから、特定の数種類のアイテム等を全部揃えるためには、「ガチャ」を何度も行わ なければならないことが一般的です。” オンラインゲームの「コンプガチャ」と景品表示法の景品規制について
ルートボックス(ガチャ)は、日本のゲーム業界ではメジャーなコンテンツとして栄えてきました。しかし世界各国ではルートボックスを賭博行為に認定するなど、何かしらの対策を進めている国が増えているのが現状です。
アメリカでは特にPay to Winへの批判が強い印象で、キャラクターの服装が当たるようなプレイヤーの強さに関わらないガチャが主流となっています。
世界と日本で大きくイメージの異なるルートボックスですが、今後どのように発展してくのでしょうか。